詩篇 無題
無題
おれの体の中から虫がはいずり出てくる
へそのまわりや腋の下股座の辺り
毛穴の一つ一つを掘り返すように
ぞこぞこジュワジュワ
赤い虫ども黒い虫どもこげ茶の虫ども
百足糞虫油虫
蛆虫毒虫ミミズゴンゾリ
腹をすかせた臭い臭い虫の塊が
おれのからだを這いずり回り
おれのからだに食いつき始める
この虫はおれの体から出たのだから
おれ自身のもの
いやいや誰のものかなどどうでもいい
食い尽くせ おれのすべてを
かつて 中国朝鮮フィリピンやグァム
アジア太平洋のそこらじゅうを食い尽くした日本軍隊のように
食い尽くしてこの虫どもはどうなる?
他人に踏みにじられて死ぬのか
結局飢えて土に還るのか
ゴンゾリよ蛆虫よ油虫よ
おれから生まれて死ぬ虫けらどもよ
いつまでも生きろ
おれのかわりに生き続けろ
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